混載基板におけるメタルマスク製造技術の重要性
現代の電子機器は、スマートフォンやウェアラブルデバイスのように、ますます小型化・高性能化が進んでいます。
この進化の背後には、部品の集積化や高密度実装が不可欠です。
その中で、プリント基板(PCB)における大型部品と小型部品の混載が必要となり、製造プロセスに新たな課題が生まれています。

1. なぜ混載基板が求められるのか?
大型部品と小型部品を一つの基板に混載する理由は、さまざまな機能を一つのデバイスにまとめる必要があるからです。
例えば、スマートフォンはカメラ、センサー、プロセッサ、メモリ、バッテリーなど、異なるサイズと機能を持つ多くの部品を搭載しています。
それぞれの部品には異なる実装要件があり、大型部品は高い機械強度が求められ、小型部品は精密なはんだ付けが必要です。
このため、基板上に複数のサイズの部品を効率的に実装できる技術が不可欠です。
2. 混載基板の印刷工程における課題
混載基板における一つの大きな課題は、印刷工程での「均一性の確保」です。
特に、部品のサイズが異なると、はんだの転写率や充填の均一性が難しくなります。
大きな開口部を持つ部品と微小部品が混在する場合、従来のメタルマスクでは、微小部品に対するはんだの量が不足したり、逆に大型部品にはんだが過剰に供給されることがありました。
このような不均一なはんだ付けは、最終製品の信頼性に悪影響を与える可能性があります。
もう一つの課題は、微小部品の精密な印刷です。
微小部品には非常に狭いピッチや小さな開口が必要であり、従来のメタルマスクでは、印刷の際に部品同士が干渉したり、はんだがにじむリスクがあります。
これにより、誤接続や部品の不良が発生しやすくなります。
3. メタルマスク製造技術による課題解決の提案
当社では、混載基板特有の部品の多様な実装要件にも対応するため、部分的な板厚の変更や、開口設計の最適化に関するご提案を行っております。
これにより、基板上の部品が混在していても、それぞれの部品に適したはんだ量が均一に供給され、信頼性の高い実装が実現します。
また、微小部品に対しても、開口壁面を平滑化する技術を複数有しており、はんだペーストの種類に応じた最適なメタルマスクのご提案が可能です。
まとめ
本記事では、混載基板の印刷工程における課題として、はんだ量のばらつきや微小部品への精密印刷の難しさを挙げました。
従来のメタルマスクでは十分な対応が難しく、部品の信頼性や製造歩留まりに影響を及ぼす可能性があります。
当社では、部分的な板厚調整や開口設計の最適化により、各部品に適切なはんだ量を供給できる技術を提供しています。
技術に関しては製品カタログをご参照いただき、お気軽にご相談ください。
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